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肺MAC症

結核に似た症状を引き起こすが、命に関わることはまれで、人から人にうつることもない。その半面、治療に2年近くを要するなど結核よりも治りにくい──。そんなやっかいな病気である「肺MAC症」が近年、中高年女性を中心に増えています。

肺MAC症は結核と同じように、「抗酸菌」という細菌によって引き起こされる病気です。主な症状は痰、血痰、発熱、食欲不振、体重減少、全身倦怠感などで、基本的には結核と変わりません。ただし結核とは違って、ヒトからヒトにはうつらないと言われています。にもかかわらず、ここ数年、日本国内でも世界的に見ても患者さんが増えています。

感染には、水や土などが関係しています。例えば、感染経路が確認されている例には、湯温が常に保たれている24時間風呂があります。また、園芸などの際に土ぼこりを吸い込み、その中にいた菌に感染することもあります。患者さんには、痩せ型の中高年女性が多いのが特徴です。

治療は、3種類の抗菌薬を同時に飲む薬物療法が基本となります。1種類だけで効く薬はまだないので、いろいろな薬を使って治療していくことになります。痰をスムーズに出すための呼吸リハビリテーションや、体力を維持するための運動療法も有効です。

こうした治療を続けても治癒が難しい例に対しては、最近、新たな吸入薬が使用できるようになりました。難治例の3割に効果があるとされており、患者さんの生活の質(QOL)を向上するものとして期待されています。


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